私は嘘で出来ている。
吹いた風は、春なのに冷たかった。


風を追いかけると、京也と目が合った。


有本のこと、気になるんじゃないのか?


思い出されて京也の元に足が進んだ。


目はすぐに逸らされたが、そんなことには躊躇しない。


< 105 / 210 >

この作品をシェア

pagetop