私は嘘で出来ている。
ショーが終わると、新菜が衣装のまま席に戻ってきた。


ライトが暑かったんだろう。


額には汗が光っている。


「新菜」


新菜、ユラさん、菫さんの視線が私に集中する。


馬鹿だね、と言うユラさんの心の声が聞こえるようだった。




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