私は嘘で出来ている。
「恋愛ばかりはね…仕方ないよ」


「でもね、ガァ子ちゃん。アンタも子供じゃないんだから…私達からすれば子供だけど」


ユラさんは菫さんの肩を持って私を見た。


菫さんは迷惑そうだ。


「好きな人の気持ち、考えな。アンタの場合は特殊だけど。男の新菜ちゃんを失いたくないってのは分かるけど、新菜ちゃんの夢を潔く応援してあげるのも愛だよ」


「私達、新菜ちゃんに沢山相談されたけど本当に真剣なんだよ、あの子」


菫さんがユラさんの手を退けた。


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