私は嘘で出来ている。
「わ…私?」


新菜が皆に押されて前に出る。


「今月の指名率は第三位。そして毎日ひたむきな努力をしているアナタの姿勢に感動したわ!おめでとう!」


ママを筆頭に拍手が湧いた。


「やったわね新菜」


「悔しいけど、今回は認めてあげるわ!」


他のスタッフが口々に声を掛け、新菜を小突いていく。


新菜はまだ実感のない顔で混乱しているようだった。


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