あなたが探偵?私が助手?




「もういい。」


「そしたらその日、由佳里いなくなっちゃった。私、心配してあの男に会いに行ったの。」


「アイツ、由佳里とはもう関係ないからって言ったの。アイツ金曜日の夜に由佳里をフったの。だから由佳里は……」


「もういいから」


「アイツが憎かった。けど、あの日私がもっと気をつけてれば良かったの。私が由佳里を……殺したも当然だ……!!」


「もういい!!」



守村を抱き締めていた手を強めた。



何で、泣かない。
お前は悪くないだろ。



「お前は、悪くない。遅かれ早かれいつかはこうなってたんだと思う。」


「でも…」


「お前はできる限りの事はしたんだろ?だったらお前はエライよ。よく頑張ったな?」


「だから、我慢しなくていんだよ。泣きたいなら泣けばいい。誰もお前を責めなんかしない。受け止めてやるから。全部、お前の抱えてるモン、俺も一緒に引き受けてやるよ。」



なぁ、守村?
お前はそんな小さい身体でそんな大きな悩みを抱えてたのか?



だったら、いつか、いつでもいいから、いつかお前のその傷に触れさせてくれ。



癒やす事はできないかもしれないけど、その傷が少しでも和らげる事ができる様に……



「泣いて、いぃの……?」



甘える事を知らないんだよな、お前は。



器用そうに見えて、不器用なお前を、俺は守ってみせるよ。



だから今は……



「泣けよ、思いっきり。」



この事は俺だけの秘密にしてやるからな?



その言葉と同時に、守村は泣いた。



思いっきり、全てを吐き出す様に、声を上げて泣いた。



そんな守村を、俺はただ、優しく抱き締め続けた……













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