噂の彼の甘い罠†アイドルと秘密の同棲
そっ…そうだ。

カバンの中に、定規があった。

鋭利じゃないけど、これで戦えるかも。





スッと、定規をカバンから抜き取り

フローリングに横たわる人物の頭もとに回り込んだ。






「あなた誰っ!?お母さんと弟を出しなさいっ!!」

定規の射程圏に彼を捉える。









私の声に、おもむろに顔を上げる。





男の人…

若い

っていうか…






え。

えっ。

「…げえええぇーっ!?」








嘘ぉ。

腰が抜け、定規を構えたまま…

ペタンとその場に座り込んだ。








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