溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~

そんな。
敢えて厳しい喬だけど。

「…じゃ、俺はここで帰るからな」

「うん…ありがと。送ってくれてありがとね」

部屋の前まで送ってくれた喬は、軽く笑った。
飲み会で遅くなって、とっくに日付は変わっていた。
たまたま近くに住む喬はいつも私を送ってくれる。
三次会まで付き合った私の足元はおぼつかなくて、お酒のせいでほんの少しだけ気持ちもふわふわ。

「本社に行ったら、こんな風に送ってやれないんだからしっかりしろよ」

私のそんな様子に苦笑気味に。
優しく頭を撫でる喬とも、なかなか会えなくなるんだなあって思うと、何だか寂しいし不安になる。
同期の結束が堅い私たちの中でも、喬とは気が合って色々と助けてもらってきた。

彼女がいたりいなかったり…恋愛には軽い気持ちで臨んでるようだけど、人間的な信頼度は抜群。

そんな喬の保護下から離れたくはないけれど…。

「大賞とって相模さんと仕事ができて。夢のような現実を、ちゃんと頑張れよ」

切ない瞳で励ましてくれる喬に、私は頷くしかできない。

ふふっと笑ってみると、喬もそっと笑ってくれた。

その時…。

背後のドアがガチャっと音をたてて開いた。

え…?
なんで私の部屋のドアが開くの?

呆然と見ているドアの向こうから現れたのは。

「濠…!」


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