白い薔薇

「え……」


怖く、ない……？


「お前、聞いたぞ。ここらじゃ有名らしいな」


「そうらしいな。どーでもいいけど」


「…………」


あれ？


なんで黙ってんの？


なんか、悪いことした？


「ふーん。調子ぶっこいてる奴かと思えば、そうでもないのか」


「当たり前だろ？なんで威張る？絡まれたから、相手した。只、それだけなのに」


「いるんだよ、そんな奴が。お前もそうだったら、私が根性叩き直してやったのに」


おいおい……。


なんか、おっかねぇぞ。


つーか、俺男だぜ？


女のお前が、何するんだっつーの。


そんなことを思ってたら、グイッと黒瀬に腕を引っ張られた。


「な、なんだよ！？」


「丁度いい。行きたい場所があるんだ」