先輩王子のちょっと危険な甘い罠
昨日と違う、ミルク味だぁっ!


貰っちゃっていいのかなぁ


何か私、アメで餌付けされてない?


「いらねぇんならいいや」


「い、いる!」


私は先輩よりも早くアメを手にした


「素早っ!」


そう言ってククッと笑う


もう!なんなのよ!


「なぁ…宿題終わったら屋上行かね?」


「何でですか?」


「今日は空が綺麗だった」


私は耳を疑った


コイツからそんな言葉が出るとは思ってなくて、シャーペンを握る指の力が抜けそう


「少しなら…」


「よし!じゃ、早く済ませろよ」





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