あたしが誰でも



「っわ!!!」

もも葉はあたしにしがみつくと座っているベンチの端を指さした。

「どうしたの?」

もも葉の指の先には小さな黒い虫がいた。
あたしは、

「大丈夫だよ!」

って言うとその虫をつぶそうとした。


「だめ!!!!」


もも葉が叫んだ。

あたしが驚いた顔をすると、もも葉はあたしの手の平にいる虫を恐る恐るはらいおとした。
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