明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

いや、
でも俺はずっとこんな生き方しかできなかったのだから。

どんな出会い方をしていたとしても結果としては同じだったろう。


「高篠先生さよなら!」

帰ってゆく別の生徒たちが俺に挨拶する。


その声に我に返り。

「あ、ああ。さようなら」

愛想よく笑ったつもりだった。


誰も何も気付いてはいない。



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