修羅と荊の道を行け
「はい。近いうちに今日のお礼に伺います。おじさまのお好きなケーキ作っていきますね」

「楽しみにしているよ」

お父さんが氷樹さんの腕の犬の頭を撫でると嬉しそうに鼻を鳴らした。

咲耶がお父さんと仲が悪い理由がオレには分からなかった。オレの知らないことがあるのかもしれない。いつか話してくれる日はくるだろうか?



オレの会社の方に回って、前で下ろしてもらった。

「ありがとうございました」

「またいつでも遊びに来てください」

「はい」

「咲耶は私に似て変に意固地なところがあるから扱いに困るところもあるかもしれないが、よろしく頼みます」

と頭を下げられた。

「そこも好きなところですから」

全部に惚れてますと付け加えるとお父さんは目尻のシワを深くして笑ってくれた。

この親子の仲をどうにか和解に導きたいと思ってしまった。
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