修羅と荊の道を行け
「折角、部屋にも温泉ついてるってのに、一緒に入っても良いじゃないですか、ねぇ」

上を脱いでいる途中で、声をかけられた。

「は?」

「いやね。高い金払って、知り合いのいない温泉に来たんだから家族風呂に一緒に入ろうって言ったら、狭いから嫌って断られたんですよ」

「彼女ですか?」

「嫁さんです。恋人の時は何回も入ってくせに。酷くないです?」

結婚してんのか!オレと同い年ぐらいだってのに。

「まぁ、たまにはってのもあるんじゃないんですか?」
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