どこかで誰かが…
エピソード5
ある、土曜日の午後。


ゆっこは、佳菜子に誘われていたバスケットサークルに参加していた。


皆、暖かく迎え入れてくれて、
ゆっこも体力は落ちたものの、感は衰えておらず、

なんの違和感なく、楽しく過ごす事ができた。


練習後、

「堀口さん!今日はどうする?」

「あ、でも、今日は友達が…」

「いーんじゃない?連れてきちゃえば?」

「…聞いてみます。」


前に未央里から言われたことを、少し気にしていた佳菜子は、練習後の一杯に、できるだけ付き合うように心がけるようにしていた。

未央里に対して意地を張っていると言うか、当て付けと言うか…でも、それなりに楽しいコトには違いないことを学ぶのだった。


その日のゆっこはノリノリで、
練習のあとも、続けて参加することになり…

見れば楽しそうにしているので、佳菜子も安心していた。


「今年の合宿は堀口さんも参加しようよ〜!」

「でも、受付っていつまででしたっけ?」

「まだ大丈夫だよ!」

「合宿とかもするんですか?本格的なんですね!」

「合宿って言っても、親睦を深めるための旅行みたいなものなんですけどね…岡島さんもどうですか?」

「私!?いいえ〜、いーですよそんな…」

(溶け込んでる溶け込んでる。)

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