ひとりじゃないから
「わかったから、落ち着け、とりあえず」
「ゆーすけえぇ、」
「ん、ほら深呼吸して。」
「やだよお」
背中を撫でられて、時々頭も撫でられて。
ようやく、すこしずつ落ち着いた。
「どうした?」
「アキのせいでゆーすけやせるのやだ」
「アキのせいじゃねーよ。俺が決めたことだ。」
「も、やせたゆーすけやだ。パン買ってきたから食べて」
手に持ったままだったパンがいっぱい入った袋を差し出すと、ゆーすけがやわらかく笑った。