ひとりじゃないから
「安藤アキも気持ち悪い生徒だよな」
英語科準備室のドアを開けようとしたら、声が聞こえた。
思わず、体が固まった。
この声は、国語の神田先生。
「デブで無口だし、なに考えてんのかわかんねえ。クラスでもたった1人、馴染めてないんだろ?」
オワリだ、なにもかも
ここで、城田先生も一緒に文句を言うに決まってる。
そしたら、あたしはもう2度と、ここには来れない。
・・・・・弱虫だから。
今だって、こうやって。
もう涙があふれてきてる。