素直の方が好きですか?


「ああ、智葉、これ……」

そう言って渡していなかった婚約指輪を渡した。

「あ……」

「やっぱりコレにしてよかった」

智葉によく似合う。

左手の薬指にはめる。

「よく、指のサイズわかったね」

「あ、ああ、まぁな」

勘、なんだけどな。
ピッタリでよかったー。
なんつー奇跡。

「やっぱりあたしたちは繋がってるんだわ!」

「え?」

「なんてね」

年月を重ねた智葉はより一層かわいくなっていた。

「ちなみに智葉、お前何回コクられた?」

「一回もない」

「う、嘘だろ!」

「嘘じゃない!想はあるんでしょ」

お見通しってか。

「ま、まぁ」

「ふぅん」

な、なんだその醒めた目は……。

「悪かったって」

「付き合った子とかいないよね」

「あるわけないだろ!」

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