愛しいキミへ



「無理して笑ってる。お前は分かりやすすぎるんだよ。」



そう言って、私の頭に手をのせた。



「一人で抱え込むなよ?俺は、いつでも椎の見方だ。」



要先輩……////



「うんっ!ありがと♪」



要先輩の優しさに浸っていたとき、



――グイッ



え…?

これは、どういう状況?



説明しますと……


いきなり腕を掴まれ、後ろへ引っ張られた。


それで、後ろから抱きしめられてる。


…て、誰??



「先輩、デレデレしすぎです。」



この声は、隼人?



「デレデレしてねえよ。」


「どうだか…。」


「ふぅぅ…、一つだけ言っておく。椎は、俺の妹みたいなもんなんだからな。」


「了解です。」



話が終わると、要先輩はどこかへ行ってしまった。


しかも話の内容、全く理解できなかったんだよね。



それに……


隼人と二人のこの空間。


気まずっっ



抱きしめられたまま、沈黙…。

離してくれないし。



「……椎凪。」



えっっ!



「は、はい。」



何で敬語なんだろ。

緊張してるし……


てか、耳元で囁かないでほしい。

心臓、バクバクだよ……















< 109 / 114 >

この作品をシェア

pagetop