パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~
「これ以上、この話に関わるな」


後ろを向いたまま、低く重い奈桜の声が響く。


「お前、何をしようと…」


「出来るだけ、」


奈桜の声が大きくなる。


「オレが何とかする。でも、どうにも動けなくなった時には…」


ゆっくり振り返り碧を見つめる目は、いつもの優しい奈桜の目に戻っていた。
碧は黙って奈桜の目を見つめる。


「そん時はさ、お前らを頼るよ。Zのメンバーはいいやつばっかだからな」


静かに閉まったドアを、碧はまだじっと見ていた。


「無理…しやがって」
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