赤い目
*プロローグ*
見渡す限り山。


そんなところに私、私はは住んでいる。


私の反対を押し切ってお父さんが脱サラしてこんな田舎に来たのだった。

私の住んでいる借家は、春は何処からか風に舞ってきたタンポポの種が窓から入ってきて、夏は騒がしい蝉の鳴き声と風鈴がなり、秋は何処からか焚き火の香りがし、冬は雪が山のように降り隙間風が吹いている。そんな四季が肌で感じられる所だった。


母は私が5歳のときに交通事故で亡くなった。私は幼いながらも、母はすばらしい淑女だと思っていた。


何時間も何日も母の事を思い続け泣いた。


その後お父さんは1度再婚し、同居していたが、その私にとって継母が私に虐待していたことが原因で離婚した。

< 1 / 7 >

この作品をシェア

pagetop