男前彼女の恋愛条件
条件 3

雷太が彼氏なのに

蔵人と話がしたいと思うけど、どうやって話たらいいのか分からない。




雷太のお店で私はため息ばかりついていた。




『亜喜良、そんなにため息つくと幸せも逃げてくし、彼氏も逃げるぞ。』




え、彼氏が、『バカそんな顔するな、俺は亜喜良にベタ惚れだから、嫌がっても逃げてやんない。』




雷太が私のほっぺを摘む。



「雷太痛い!」




『亜喜良が俺の話聞いてないから悪い。』




ごめん、蔵人の事ばかり考えていた。




今蔵人に会いたくないな。



そんな事思ってると、雷太が大学の友達と現れた。




『おう、蔵人、今日は美和ちゃんいないの?』




「美和はいないよ、何で?」



『美和ちゃんと付き合ってるじゃないのかよ。』




「雷太、何言ってるんだよ、俺は美和と付き合うつもりはない。」




『でも、おまえはずっと美和ちゃん好きだったろ。』



蔵人が私を見た。




「俺好きな女がいるんだ。」



私は持っていたグラスを落としそうになった。








< 74 / 111 >

この作品をシェア

pagetop