焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜

まだガキだったオレは、女という生き物の最も嫌な部分をまざまざと実感した。


そんな体験からか、無愛想で無口なオレが、そんな鬱陶しい女という生き物と話すのは、殆ど彩だけになっていた。



中学生になったある日、彩が女達に呼び出されそうになていたのを知った。



「彼女でもないくせに、夏樹君の周りで鬱陶しい女、アイツを排除しなければ。」と、あるグループの女達は話していた。




鬱陶しいのはオマエらの方だろうが。



彩は幼なじみだし、友達としても大切な存在だった。


彩は女の割にはさっぱりした性格で、人の感情には敏感だ。他人を思いやる気持ちに長けている。



何よりオレは彩の前では自然体でいられた。



偽らない自分で居られる空間ていう物は、生きてく上で大切だ。