あなたへ。
「7時か…」

あたしは誰ともなしに呟いた。
早く起きなければ。
朝食を取って、着替えて化粧をしてバイトに行かなければ。

憂鬱だな…。

そう思っていると、隣のリビングからお母さんの声がした。

「杏子、起きてるの?もう7時過ぎてるわよ!」

うるさいな…。

あたしはそう思うと、心の中で舌打ちをし、とりあえず「はーい」と返事をした。
のそのそとベッドから起き上がり、洋服ダンスの引き
出しを開けて、今日着ていく服を探す。
バイト先は制服に着替える必要があるから、何を着ていっても良いのだ。

今日はこれとこれと…。
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