\;貴方依存症;/



<キーンコーンカーンコーン>

ホームルームを終えてチャイムが鳴る。



教室で残った仕事をしていると聞きたくないことまで耳に入ってくる。



「冬雪!今日一緒にカラオケ行こ-よ♪」

「カラオケ?別にいいんだけど金ね-わ。ごめんっ。」

「えぇ--。お願い!今日は大事な話しもあるの。お金なら貸すから!」

「それは悪いだろ…。金は自分で何とかするよ。ったく。しょ-がね-な。今日は特別だぞっ。」



悪戯な笑顔が私以外にも向けられた。

その悪戯な笑顔にはいつも優しさがある。

その子に向けられた笑顔にも、ちゃんと優しさがあった。



苦しくてムカムカして。
嫉妬なんてしてるんだ。

今まで誰かに嫉妬とか、するタイプじゃなかった。

きっと今までで1番愛してるから。

だから嫉妬深くて、独占したくなるの。



冬雪は私の視線に気づき申し訳なさそうな顔をした。



(ごめん)

口パクで"ごめん"と言う冬雪の優しさが嬉しかった。



冬雪は、OKをもらってはしゃぐクラスの女子の方に視線を戻した。

「で、何人くんの?」

「え?もちろん、うちと冬雪だけだよ?」

「は?2人?」

「うん。だって大事な話しがあるんだもん。」

「それって今じゃダメなのかよ?わざわざカラオケまで行く必要ね-じゃん。」

確かにそうだ。

今言ってくれた方が私も安心できる。

2人っきりでカラオケなんてなんか怪しいし…。

「あっ、わかった!もしかしてお前、エロイことしてほしいわけ?」

そんなこと言いながら笑う。

冗談でも聞きたくなかった。

「…うん、って言ったらどうする……………?」

「なんで?って言う。」

「好きだからだよ。」



私は抱えていたプリントをその場で落とした。



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