アイドル逃亡中!
第26章『半年後―…キミが私に残したもの』




羅未亜「ごめんね、お母さん…。

私、お見合いする気ないの…うん。


ん…ごめんね、
心配かけて。


…うん、またね。」


ピッ

羅未亜「ふぅ…

ごめんね、お母さん。」


私はそう通話の切れた電話に言って、
テーブルの上に携帯を置いた。





最近のお母さんは、こんな電話ばかり。



『恋人はいるの?』

『お見合いしない?』



これが電話の第一声。




自分の周りが孫を抱いてるのを見て、
私にも早く結婚を…って言っていた。


私も今は…


あれから半年たったけど、
まだ…



そんな気分にはなれない。


私がおかしいのかもしれない。
半年も…







思い続けてるなんて。




< 279 / 334 >

この作品をシェア

pagetop