海宝堂2〜魔女の館〜
「さっきのあんたかよ…俺に付きまとうんじゃねぇよ。」

「……。」

バンズは無言のまま、リュートめがけて拳と共に何かを振り降ろす。
身を翻し、リュートが避けると、後ろの壁をぶちぬく。

「げ。何持ってんだよ?あんた…」

ゆっくりと戻した拳に握られていたのは、トンファー。
黒く太い鉄の棒が、バンズの両腕で光っていた。

「リュート!平気?」

ニーナが男達の輪の中から叫ぶ。

「ああ!なんか、こいつは俺に用事があるみたいだから、そっちは任せたぞ!」

「…気を付けなさいよ!」

「リュート!」

心配そうな声を上げるシーファにリュートは笑顔を見せて、バンズと向きあった。
と、シーファの腕が急に引かれる。

重たい音を立てて、金棒が床に落ちる。

ガルが引っ張ってくれなかったら、と思うと、ぞっとした。
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