紫御殿†Purple heart
私は、言ってしまう。

聞きたかった事

浅緋に聞いてしまう。

「どうして、彼女の事を
 名前で呼ぶの?」

「お前に、関係ないだろう
 
 ・・・レイ?」

流れる涙が、止まらない。

止まらないの・・・

「どうして、泣く?」

浅緋は、涙を流す
私の顔を覗き込む。

「どうして
 別れるなんて言うの?
 どうして
 結婚なんてしたの?
 どうして、私を
 選んでくれなかったの?」

「レイ・・・?」

「先生が、彼女の事を
 ミオって呼んだりするから
 私・・・・・・
 いずるが好きなのに
 彼を、こんなにも
 愛しているのに
 
 アッちゃんを想わずには
 いられなくて
 どうしよう・・・
 どうすればいいの?」
< 234 / 578 >

この作品をシェア

pagetop