パパは芸能人♪

19





「いやぁ〜いい引っ越し日和だね歌恋」



「そうだね………パパ?いつまでウジウジしてるの?」



体育座りをして床に“の”の字を書いてる楓




あの後、







「引っ越しやめてくれるの?」



「やめないよ、言ったじゃん!いい切っ掛けになるって」



「歌恋が居なきゃやってけない」



「でも……」



「真樹と3人で暮らさないか?」



考え始めた歌恋に苛立った


「じゃぁ無し無し止めよ!!」



そのやりとりが馬鹿らしくなった崇が言った。



「「!?」」




「もぅいい。歌恋だって乗り気じゃなさそうだし?引っ越しは無し、白紙OK?」



俺1人舞い上がって馬鹿みたいだ。
玄関に向かう。



「五郎」



服を掴む歌恋



「何?」



無意識に冷めた声がでた。


「……」



泣きそうな顔の歌恋



「悪い」



ドアを開けて出た。



その瞬間













″ゴンッ!!″



鈍い音と一緒に楓が“歌恋”と叫んだ。






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