上から下へのラブコール
無我夢中で緊張を忘れるためにシャトルをうっていると、
「――ぅあっ…」
「きゃぁっ!!」
虎太郎が後ろに居るのに気付かずに、ラケットを振ろうとしていた。
ぶつかる寸前にラケットを振るのは止めたが、虎太郎とぶつかることは防げなかった。
――――ドサッ………
「――…っう……」
「…!!!虎太郎、大丈夫!!?」
――――ざわっ…
体育館がどよめいた。
「ん〜…、大丈夫だよ」
虎太郎がニヒッと、綺麗に笑うから、安心して涙が出た。