俺様☆姫様★王子様 2 【完】
「別に」
ぶっきらぼうな返事をする。
反対してないの?
「ごめんなさい」
「は?なにが?」
「………勝手に契約決めたから…」
肩を落として俯いた。
そしたら急に蓮は笑いだした。
っていうか、なんで?笑うとこなの?
ひと笑いした後、蓮は掠れて見える富士山の方を向いた。
「んなこといちいち俺に謝ってんじゃねぇよ。
やりてぇんだろ?」
あたしも蓮と同じように、柵へ体を預ける。
「うん」
「この業界は汚ねぇぞ?お前に出来んのかよ」
「大丈夫、これも社会勉強。どのみち大人になるんだもん、汚い事があるのはどこの世界も一緒だよ」
「お前…社会勉強って…」
蓮は遠くを見たまま、ふふっと笑みを溢した。