俺様☆姫様★王子様 2 【完】



「なに?」


「いや……携番…」


頭をポリポリ掻きだした。


蓮がおかしい;


しかも耳、赤いよ?


「携番がどうしたの?」


下から顔を覗き込んでみたら…


「バカ、見んなっ!」



体を突き放されちゃったし。


また柵に戻った蓮は、こっちを向いてくれなくなった。


柵に肘を付いてその上に顎をのせる。



「ねぇ、なに?」


「ちっ」


しつこいあたしにイラついたのか、舌打ちをした。




「携番っ、他のヤツにホイホイ教えんなよ!」




なんだ、そんなことか。


ゆでダコみたいになった蓮がそりゃもう愛しくて。

食べちゃいたいくらい。




「ふふっ、心配性だね♪」



「イタッ!」

笑ったあたしに蓮のゲンコツが落ちた。



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