俺様☆姫様★王子様 2 【完】
芸能界
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「ぶはっ!マジでやべぇ~!」
「……そんなに笑わないでよ」
「ぷぷっ、無理だって…んなとこでヤるかよ…ひぃっ…マジ面白れぇっ」
ふたりでランチを済ませた後、事務所に戻ったあたしと柚亜さんは、ナナコスメティックとした打ち合わせの内容を報告した。
その全てを盗み聞きしたらしい蓮が、応接室から出で来るなり腹をかかえて爆笑。
ホント、そこまで笑わなくたって良くない?
あたし必死だったんだからっ!
ぷうっと頬を膨らませて蓮を睨み付けた。
そしたら大爆笑の蓮が笑うのをやめて、あたしの方へと歩み寄る。
すっと出された右手があたしの頭上に下ろされて、ポンッと軽く乗せた。
「良かったな。芸能界デビュー、おめでとう」
さっきとはまるで逆の、凄く優しい声色で笑う蓮。
だけど………。
なんだかあたしにはちょっと違って見える。