俺様☆姫様★王子様 2 【完】
「おいで」
手を繋いで、バスルームへ。
ここは夜景の力で、淡く光が届いている。
促されるまま、むせ返るほど薔薇の香りが立ち込める、バスタブへ身を沈めていく。
蓮も。
向かい合わせに浸かる。
胸の辺りまである薔薇の助けで、お湯の中にある下半身は見えない。
それにちょっとほっとした。
「蓮……」
「……ん?」
「幸せ」
「これからもっと幸せにしてやる」
「……あっ………」
骨張った肩がぶつかると、軽く触れる唇。
それは深さを増して、息を継ぐ暇さえも与えられない。
離れそうになれば、もっとくっついていたくて、自分から蓮の首に腕を廻して抱きついた。
「……んっ……くふっ……」
卑猥な音が纏りつく。
「……はぁっ…はぁっ…」
「顔あげて?」
「……やっ……」
積極的になった自分が恥ずかしくなって、上気する顔を俯けていると、首にあった手が下がる。
それは、ゆっくりと胸の膨らみを覆って。
「………はぁ…ん……」
唇が、滑るようにもう片方の膨らみの敏感な部分へと到達すると、与えられる未知なる感覚。
「…んんっ…んぁっ……はぁっ…れ…んっ…」
快楽への扉を開く。