俺様☆姫様★王子様 2 【完】
~Part 2~
だけど店内のざわめきは、どんどん増して。
「ねぇ!あれってもしかして!」
「やっぱそうだよね!?え?でもなんで?」
隣のテーブルの女子高生がヒソヒソ話してる。
ちらっと目だけを駆使して覗き見る。
………ギャルか。
隣の2人組の彼女達は、傷んでそうな金髪に目が見えないくらいのバサバサ睫毛。
制服らしきモノは、着崩されてて、最早何処の学校だかわからないくらい原型を留めてない。
「………;」
”あれ”とか”なんで”とか言われて可哀想な人。
喫茶店に入っただけでそんな風に言われちゃってね。
「ど~しよ~!かっこいい~♪声かけちゃう?」
「でも人違いだったらどうするのよぉ」
え、声かけちゃうの?
その可哀想な人は男の人なんだ。
っていうか、それっていわゆる、逆ナンですか。
最近の女子は肉食系ですね。
あたしには到底真似が出来る芸当じゃないや。
女のコから声をかけるなんて…。
一体第一声に何て言うの?
こんにちは?はじめまして?
それともいきなり好きですとか言っちゃったりすんの?!
なんて、のんきな事ばかり頭に巡らせて、隣のギャルっぽい女子高生に耳を傾けていた。