俺様☆姫様★王子様 2 【完】


「ぶはっ!」


「えっ?えっ?」


いきなり吹き出した奏くんに焦った。

あたし何かやらかしたっけ?


あわわ、と

蓮に目をやったら……


「はぁ……」


たっ、溜め息つかなくてもいいじゃん!


あたふたしてたら、ふわっと甘い香りに包まれた。


「可愛いっ!小動物みたい」


「や、あの」


どうやら奏くんに抱き寄せられたみたい。

しかも小動物って;;


あたしは1日に何回抱きしめられるんだろぅ。

と思った次の瞬間


「奏、ふざけ過ぎ」


これでもかってくらい低い声を出す蓮が近付いてきて、べりっと奏くんからあたしを剥がした。




「奏、テメェシバかれてぇのかよ」

思いっきり睨みを効かして、奏くんの胸ぐらを掴む蓮。

これぞ蜘蛛の巣に引っかかった蝶だ。



あたし知らないよ…?

奏くんの綺麗な顔に傷が付かない事を祈った。


< 46 / 438 >

この作品をシェア

pagetop