俺様☆姫様★王子様 2 【完】
大急ぎで用意したよ。
蓮は名波さんと電話で会話した後、一旦自分の部屋に戻って着替えをしてきた。
それも、ほんの一瞬で。
さっきまで頭ボサボサでふにゃふにゃだったのに。
あたしがバタバタと着替えをしている間にリビングに戻って来ていた蓮は…。
「レンだ」
タバコを吹かしながら爽やかな笑顔で、ちらっと白い歯を覗かせて振り向いた。
「見とれてんじゃねぇよ、バカ。済んだのか?」
「は、はい」
思わず敬語になりやした。
「キモい。つか短けぇ」
「はい?」
何がでしょう?
首を傾げるあたしに、蓮の冷たい目が突き刺さる。
やっぱりあたしには”レン”じゃないのね;
なんて少し残念に思ったら、更に追い撃ちをかける言葉が飛んできた。
「そんな変な格好してくんじゃねぇ、着替え直し」