言の葉


桜の頃に
あなたを想う

蘇るのは
あの日の2人
桜色した淡い記憶

散り際の淋しさや
踏みにじられた惨めさは
流し続けた涙が
ぬぐい去り

まぶたの裏に焼き付いた
あの満開の桜だけが
私を捉えて離さない

ガードレールに腰掛けて
2人見上げた
満開の桜
桜色した優しい時間

きっと
幼すぎたんだね

あなたの弱さを
受け入れられず

あなたの過ちを
責めたてた

今ならもっと
上手にやれる

もう一度
あなたと2人…


桜の頃に
あなたを想う

叶わぬ想いを胸に
桜を見上げる

桜色の記憶に
涙がこぼれ落ちないように


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