アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
竹下と向かい合って座った。


「誘いを断るからだよ。」


「けっこう強引なんですね。」



「うん、気にいった女性には
積極的にいくタイプなんだ。」



私はまだキュンとした。


「…そんな何回も会ってないくせに…」
慌ててそう言うと


「だから会いたいってメール
してるだろう?」



冷たい表情から出る熱い言葉が
アンバランスだ。


「なんかそんなタイプに見えないから…」
焦ってそう言ってアイスコーヒーを
すすった。


「君を知りたいし
俺を知ってほしい……だから会おうって~」

竹下には不思議な魅力があった。
引き込まれて行く
しっかりと何かにつかまっていないと
竹下の思うとおりになってしまいそうで……



「これから恵美って呼んでいい?」



「メグってみんな呼びますけど……」
恵美って
特別な人にだけ呼ばれたい


「みんなでしょ?俺はみんなと一緒は
嫌だから恵美…な?恵美?」


低い声で呼ばれると
胸がキュンキュンする。
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