アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「恭平はメグちゃんが好きなんでしょ?
おかあさんにそう言いたかった。
私は気づかない振りしたけど
だってビックリしたのよ。
いけないことだって思ったの。
恵太さんの宝物なのに…
動揺したわ。
恵太さんに話したら
恵太さんも私と同じことを
考えてたみたい。
本当なら引き離さないと…って…」



「かあさん・・・・」




「恵太さんがね逝ってしまう前の夜
電話が来くれたの。」



私は茫然とするだけだった。




桜の花びらがヒラヒラ舞った。




「恵太さんの器の大きさに
感動して…また好きになったのに。
ただ…言葉を残してくれたのは
私への生きる糧になったわ。
恵太さんの
私と恭平を含めてくれて
家族と呼んでくれた
温かさに……明るく生きよう
これからは私が
宝物二つ守っていこうって
誓ったの。」



奈々さんの美しい微笑みが
胸に響いた。
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