携帯小説的恋

◇先手を打たれる

京王線『よみかいランド』駅までは、定期券Suicaで乗り換えもスムーズ。

電車の中は、席が埋まる程度の込みようで、あたし達は車両奥の隅に並んで立った。

背の高い月人君は、つり革の上のバーを握っていて、あたしの上から声が聞こえる。

なんか、全てが初めての経験で、どうにもこうにも気持ちが落ち着かない。


こら、しっかりしろ順!

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