君への距離~クリスマスの奇跡~
「大学生活が三年で終わることも、
東京で上手くやれるかってことも、
はっきり行って全然怖くない。
…ただ、」
冷たい海風がピタリと止んだ気がした。
「杏ちゃんがこれから先の僕の人生に、
いないことが…怖い。」
「…」
「ずっと一緒にいたいんだ。
いつか必ず、1人前になって杏ちゃんに逢いにいくから…
だから…」
翼は頭を下げる。
「待っていてくれますか?」
綺麗な姿勢で生真面目に頭を下げた翼を、杏は目を開いて見ている。
杏の肩は小さく震えている。