てくてくてくてく
さらにてくてくてくてく歩いていると
「ちょっと」
誰かが声をかけて来た。
今度はなんだ。
振り向くと、薄ハゲ中年男が、すぐそばに、出刃包丁を右手に持って立っていた。
「あの、何か」
と聞くと薄男は
「この包丁、切れ味抜群だよ」
包丁売りの男か。
「家に有るんで、間に合ってます」
俺は断って、また、てくてく行こうとした時、薄男が包丁の刄を向けて、俺に体当たりした。
鋭い痛みが襲った。
(なんで?)
包丁が俺の胸に刺さって、生温い血が衣服に、にじんで来た。
段々、意識が薄れていく中、男が、こう言ってるのが、微かに聞こえた。
「鯛や鯖などの三枚おろしも、素早くさばけてしまう。しかももし、アナタに、いやな相手が居たら、こういうふうに、ちょっと押すだけで、心臓まで刄先がたっする、すぐれもの。殺しも簡単、円珍印しの包丁だよ。お一ついかが?」
俺は思った。
実演販売なら、鯛の三枚おろしの方にしてほしかった・・・・

こういう使い方は・・・

多分・・・

しない・・・



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