〈BL〉約束は保健室で。

膝枕 李央side

全く、反省文を書く気は無いらしい。
初めて近くで見た体はとても小さく、細かった。
抱き上げても、そこ等の女子と変わらないくらいの体重。
正直、驚いた。
それに中々綺麗な顔をしている。
絶対、本人には言いませんけど。

反省文の代わりに何をさせようか考えていると、寝ている所を先ほど起こされたのを思い出す。
…そうだ。

「…膝枕、してください」
「……はぁ!?」

そう、膝枕。
保健室でサボることも出来るが、めんどくさい。
…だなんて、ただの言い訳かもしれない。
ただ、してほしくなっただけ。
してくれるなんて思ってないし、向こうの反応もそれ相応だと思うが。

「…おや、してくれるなら書かなくても結構ですよ?」
「………。」

考えたように黙り込む彼。
悩む姿を、不覚にも可愛らしいと思ってしまった。

…僕は、先程から何かが可笑しい。
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