君の隣で ーセンセイとアタシー


俺の向かいにネクタイを少し緩めてふっと表情を緩めた人


「…私が何をしにきたのか、わかるだろうけど」

「はい…」

「娘のことだ。和奏がここから私たちの元に戻ってきた、いやそれ自体が悪いことではないよ?離れてわかることもあるだろうから」



確かに和奏と離れてわかった、と言うか苦しいくらい自覚したことが沢山ある


例えば…愛おしい人とともに食べる食事の美味しさ

例えば…愛おしい人を自分の腕の中に閉じ込めて毎夜明かす喜び

例えば…愛おしい人とともに過ごすまったりとした休日



…こんなにも愛おしい人(和奏)がいないとハリのない生活になってしまうなんて




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