君の隣で ーセンセイとアタシー


もちろん鈴村に素の俺を見せるつもりもない


鈴村には逆に見せたくもない


でも和奏は?


和奏には「クール王子」ではなくて「如月葵衣」を見てほしいんだ


それは…和奏だけ


和奏だけなんだ


他の女なんか俺をどう思おうといい



「ご一緒しても良いですか?」


「いゃ…」


鈴村は俺の腕に軽く触れた


その瞬間学校では感じられなかったキツい香水が鼻についた


うわ…


思わずその手から身体を放した時



「いいじゃないか、如月先生、ねぇ?鈴村先生?」


「真壁先生…」



余計なことを…




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