黒い天使―私と天使の秘密な関係―



帰りにオフィス近くの雑貨屋さんに入った。


嫌なことがあると、いつも行く雑貨屋さん。


可愛い雑貨を見てるだけで不思議とココロが落ち着いて来る。


雑貨屋さんの雑貨をゆっくりと見て行く。


ふと目に入ってきた灰皿。


白い丸型の灰皿。


その縁に金髪のクルクルパーマの天使が乗っかってる。


可愛い。


その時、レンの顔が頭に浮かんだ。


空き缶の灰皿じゃ可哀相かな……。


この灰皿を買って帰ろうかなぁ……。


でもレンに「俺に対しての嫌味か?」って言われちゃうかも。


その灰皿を見てると、自然と顔に笑みが浮かんできた。


さっきまでポロポロ泣いてたのに。


私は灰皿を手に持って、レジに行った。




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