love adoration

さよなら。


「先生…」

なんで先生がここにいるの。

「いやぁ~、噂すればだわぁ~。」

保険医が楽しそうに声を上げる。

「そうですか。
お前体調悪いんだってな。

車で送っててやるから、荷物用意して、正面玄関で待ってろ。」

なんで?

先生、優しくしないで。

「いや。けっこうです。」

強めに言った。

「いいじゃな~い。大門寺先生に送ってもらえるなんて、他の女の子うらやましがるわよ。」

「じゃ、正面玄関な。」

そう言って、先生は先に保健室から出て行ってしまった。


強引なとこは変わってない。

そう思うとなんだか笑えてきた。

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