生徒会とメガネっ子
「ここはこうして……」

「そっかぁ、ここはこうやって解けばよかったのか…」

健紫は綾のために分かりやすく丁寧に教えていった。

「これで全部です。すごい分かりやすかったです。ありがとうございました!」

「いやいや、役に立てたならよかったよ。」

「なんか、こんなに真剣に勉強したのって、久しぶりだから目が疲れちゃいました…」

そう言って、綾は例の牛乳瓶の底メガネを外してまばたきを数回しはじめた。

その綾の姿をみた健紫はびっくりした。

何故なら、メガネを外した綾は普段の姿からは想像できないほど、可愛いかったからだ。

(メガネかけていないだけでこんなに人って変わるものなのか!?)

呆然としている健紫にメガネをかけ直した綾が健紫に問いかけた。

「あれ?健紫先輩、どうかしました?」

「い、いや。何でもないよ。さあ、帰ろう。」

そう言いながらも健紫の頬はわずかに赤くなっていたのだった。
< 42 / 144 >

この作品をシェア

pagetop