奇蹟のはじまり
「翔もいろいろ聞いてシ

ョック受けたんでしょう

ね。あんまり気にしなく

ても、そのうち翔からま

た話し掛けてきますよ」

『そうなのかな?』

「智は気にしすぎですよ

。あの年頃は葛藤が多い

から」

智が可笑しそうに笑いま

した。

「何が可笑しいんですか

?」

『お互い歳取ったなぁっ

て』

「そうですね」

長い歳月を生きてきた二

人は暫く無言になりまし

た。

『かずはショックじゃな

かったの?』

「ショックですよ、もち

ろん。だけど」

『だけど?』

「いえ、何でもありませ

ん」
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