先生が最初で最後だよ

3




16時36分。


理奈は家に帰ってテレビを眺めていた。



結局、神里という教師は弁当を食べきれず、お腹を抱えて職員室へ消えて行った。



そして私は自宅。

あぁ…楽しくない。

楽しくない。


一人ぼっちに憧れて、

うるさい両親から逃げるように家を出た。



そうすれば
空っぽの心の中が、
満足感のようなもので埋まっていくのではないか…?

なんて、



現在の私は、昔と何も変わる事なく、
空っぽの私の心は、未だに空っぽのまま。

< 29 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop